こんにちは、コムデザインで編集ライターをしてるようちゃんです。
以前SDGsの歴史をまとめた記事で、SDGsの目標に対する国別の達成度ランキングについて取り上げました。今回は2020年度の達成度ランキングの上位3ヶ国で行われている、地球に優しい取り組みについて説明いたします。
ランク1位・スウェーデンの場合

スウェーデンの基礎データ
正式名称 | スウェーデン王国 Kingdom of Sweden |
面積 | 約45万km2(日本の約1.2倍ほど) |
人口 | 約1,022万人(東京都よりやや少ない) |
首都 | ストックホルム |
まずはノーベル賞の授賞式で知られるスウェーデンでの取り組みを紹介します。
走行しながら車に充電できる道路
北欧・バルト海に浮かぶゴトランド島。こののどかな島で今までにない道路が研究されています。「Smartroad Gotland」という現地のプロジェクトが研究しているのは、走行するだけで自動車が充電できる”電気道路”。
道路に特殊な銅コイルを埋め込むだけでできるので、一晩で設置工事が済むのも特徴的。現在、島内に1.6kmの試験用道路が設置されていて、トラックやバスでの試験走行にも成功しています。
今後この道路が世界中で実用化すれば、バッテリー不要で電気自動車が使えるようになってかなり便利になりますね。
[参考資料] Smartroad Gotland
ランク2位・デンマークの場合

デンマークの基礎データ
正式名称 | デンマーク王国 Kingdom of Denmark |
面積 | 約4.3万km2(九州とほぼ同じ) |
人口 | 約581万人(千葉県よりやや少ない) |
首都 | コペンハーゲン |
次にレゴブロックの発祥地、デンマークでの取り組みについて見ていきましょう。
リサイクル先進国で人気の土に還る鉛筆
現在、デンマーク政府は2022年までに家庭ごみの50%をリサイクルするという指針を掲げています。2015年時点でのリサイクル率が46%なので、十分に実現できそうな数値ですよね。
そんなデンマークの文具メーカー、Sprout社では「植えられる」鉛筆が開発されています。この鉛筆、上端部に消しゴムではなく特殊な種子のカプセルがつけられているのが特徴。鉛筆を使い切って短くなったら、そのまま地面に埋めて種子を育てられるんです。
種子カプセルには、野菜やハーブや花や木など様々な種類のものがありますよ。
この鉛筆は2013年に発売されて以来、毎年140億本以上を生産している人気商品となりました。
[参考資料] Recycling in Denmark
[参考資料] What companies worldwide can learn from Denmark’s eco-friendly business landscape
ランク3位・フィンランドの場合

フィンランドの基礎データ
正式名称 | フィンランド共和国 Republic of Finland |
面積 | 約34万km2(日本よりもやや小さい) |
人口 | 約551万人(兵庫県と同程度) |
首都 | ヘルシンキ |
最後にサンタクロースやムーミンでも知られる、フィンランドでの取り組みです。
洞窟から街の冷暖房をコントロール
Helen社というエネルギー会社では、自然を活用した巨大な貯蔵設備を建設しています。
貯蔵設備がつくられているのは、首都のヘルシンキ市内にある天然の洞窟の中。冷暖房・給湯用の温水や冷水をここに貯蔵して街中へ供給される予定です。
完成したら一度に26万㎥の水を貯められ、年間14万メガワット分のエネルギーをまかなえられます。
さらにこのクリーンな熱供給システムにより、将来的に石油燃料の消費量が年間100万リットル近く減らせて、二酸化炭素の排出量も年間2.1万トン削れると見込まれています。
[参考資料] Construction of Finland’s largest rock cavern heat storage facility starts
まとめ
今回紹介した国では、「自然と共存している」という意識が国民に強く根付いています。自然を大切にする意識が古くから残ってきたからこそ、環境に優しい最先端の技術が生まれていってる印象がありました。
ほかにも北欧のみならずヨーロッパ全体で現在、省エネルギーや環境保護などを目指した街づくり「スマートシティ構想」が導入されています。
スマートシティ構想には日本の電機メーカーが参加している例も多いので、様々な会社や自治体などが協力すれば、日本も北欧クラスのSDGs大国になれるポテンシャルはありそうですね。
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